霧多布湿原の概要

 霧多布湿原は別名『花の湿原』と呼ばれる日本三大湿原の一つです。
 春にはミズバショウ、初夏にはクシロハナシノブ、エゾカンゾウ、ノハナショウブ、初秋にはエゾミソハギ、リンドウなどその名に恥じない種類や数の花々が咲き誇ります。
 特に春から初夏にかけての、ワタスゲ〜ヒオウギアヤメ〜エゾカンゾウ〜ノハナショウブと移り変わる一面の風景は道東を代表する景観と言っても過言ではないでしょう。



霧多布湿原の生成過程

 霧多布湿原は、北−西-南の三方を丘陵に囲まれ、東は浜中湾、琵琶瀬湾に開き、南北幅は約9km、東西幅は3〜4km、面積は釧路湿原、サロベツ原野に次ぐ日本第三位の3,168ヘクタールに及び、海抜3m以下の弓形をした低湿地帯である。
湿原の大部分はミズゴケの泥炭地で、その厚さは0.7から2.6mとなっており、北半分には旧砂丘列が平行して南走し、泥沼、長沼、小長沼、ジュンサイ沼などの池沼が帯状に並列している。
 一方、南半分は琵琶瀬川、二番川、一番川が樹枝状広がり美しい湿原の景観を形づくっている。
 植生は、ミズゴケ泥炭地はヌマガヤ−ヨシ群落でおおわれ、河川の自然堤防地や池沼に囲まれた湿原は、高層湿原に傾斜したワタスゲ−ヤチヤナギ群落が占め、霧多布湿原を特徴づけるミズゴケのブルトが発達している。
 また、河川の流域はヨシ−イワノガリヤス−スゲ類群落が占め、湿地林はハンノキ林が主体となっており、点在する池沼には、ミツガシワ、ミズドクサなどの挺水植物群やタヌキモ、ネムロコウホネ、エゾヒツジグサ、ジュンサイなどの沈水・浮葉植物群が占めている。
 この霧多布湿原の泥炭地はミズゴケの高層湿原が主体で大正11年12月12日に約803ヘクタールが国の天然記念物「霧多布湿原泥炭形成植物群落」にしていされており、この生成過程は学術的にも貴重な存在となっています。

(観光協会作成『北の自然王国きりたっぷ湿原』より)